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マットレスはカビの温床? 干し方とカビの予防法

2025/06/20 23:17 ウェザーニュース

来週からは本格的に梅雨空が戻り、毎日ジメジメして、カビが気になる天気が続きます。

寝苦しい夜、寝室のカビ臭さが気になることはありませんか。実は、マットレスは、寝ている間の寝汗などを吸収して、カビの温床になりやすいのです。

ウェザーニュースで「マットレスにカビが生えた経験は?」というアンケート調査を実施したところ、「経験ある」と回答した人の割合が31%、「経験ない」が59%、「使ったことない」が10%という結果でした(期間:2025年6月12〜13日、集計対象:9,635件)。

マットレスにカビが生えると、見た目が不快なだけでなく、健康にも悪影響を及ぼします。寝ている間にカビを吸い込むと、シックハウス症候群になることもあるので注意が必要です。

今回は、カビ対策専門サイト『カビペディア』編集長の穂苅(ほかり)さんに、マットレスに生えたカビの取り方とカビの防ぎ方を教えていただきました。
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マットレスにはカビが生えやすい

マットレスにはカビが生えやすいというイメージがなかったのですが、どうしてマットレスにカビが生えてしまうのでしょうか。

「マットレスは湿気がこもりやすく、家の中でも特にカビが発生しやすい場所なのです。特に分厚いマットレスの場合、寝心地はよくても通気性はよくない場合が少なくありません。また、ベッド枠のデザインを重視するあまり、空気をうまく逃がしてくれない構造のものもあります」(穂苅さん)

湿気が溜まってしまうと、カビが生えやすくなるのですね。

「その通りです。マットレスがジメジメと湿気を帯びると、見えない微細なカビが付着し、知らない間にどんどん増殖してしまう恐れがあります。定期的にチェックし、発見したらすぐにカビ対策を行ってください」(穂苅さん)

カビが生えたマットレスの対処法

マットレスのカビは、どうすれば落とすことができますか。

「まず、清潔な布巾などを水で濡らし、固く絞ってください。それでカビがついた部分をつまみ、カビを布巾に移していきます。布巾は1回ずつきれいな場所に持ち替え、つまむ位置も移動させながらカビを拭き取っていきます。

カビを取り除いたあとは、仕上げに消毒用のエタノールを吹きかけてください。スプレーボトルに入ったものが、ドラッグストアなどで簡単に手に入ります。70~80%濃度のものを選ぶといいでしょう。なお、マットレスの素材によっては変色することもあるので、目立たない部分に少しつけて、変色しないことを確かめてから使いましょう。

エタノールスプレーをかけたら、マットレスを風通しのいい場所に干します。半日~1日干して、十分乾かしてから使用してください」(穂苅さん)

カバーにカビが発生したら?

マットレスカバーにもカビが生えていた場合は、どうすればいいのでしょうか。

「軽度のカビであれば洗濯して落とすこともできますが、できれば50℃以上のお湯で、熱湯殺菌した方がいいでしょう。方法は、次の通りです。

(1)大きめのバケツか洗面所のボウル(なければ洗濯機)にカバーを入れ、50℃以上のお湯を注ぐ。

(2)そこに、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)大さじ2を入れて30分ほど置く。

(3)一定時間置いたら水気を切って洗濯し、しっかり乾燥させて完了。

「カバーにカビやシミの気になる部分があれば、最初に酸素系漂白剤を直接塗布しましょう。ウールやシルクなどは酸素系漂白剤が使えません。必ずラベルの確認が必要です」(穂苅さん)

マットレスにカビを生えさせないために

今後、マットレスにカビが生えないようにするには、どうしたらいいのでしょうか。

「マットレスのカビ対策で一番重要なのは”予防“です。すでに広範囲にカビが生えていたら、思い切って買い替えるか専門業者に一度きれいな状態にしてもらい、その後、次のような予防法を行ってください」(穂苅さん)

(1)マットレスに湿気を溜めない

風を通しやすいベッド枠を使用する、床に直接置かずに浮かして置く、床だけでなく壁にも直接くっつかないように設置する、などの方法で寝室に湿気を溜めないようにしましょう。床に直置きするタイプの、マットレスは、すのこやベッドフレームを下に敷いてください。

(2)定期的に干す

どっしりと重いマットレスを日常的に干すのは難しいものです。それでも、月に1回は晴れた日に庭先かベランダで干すようにしましょう。

(3)ベッドパッドを使う

重すぎてどうしても干せない場合は、ベッドパッドを敷くと、薄手の敷布団として汗や汚れを吸い取ってくれます。その上からシーツでカバーして、定期的にベッドパッドとシーツを洗濯してください。

(4)寝室の湿気を取る

寝室の窓をこまめに開けて換気しましょう。寝室に窓がない場合は、サーキュレーターや除湿機で湿気を取り除きましょう。エアコンのドライ機能も有効です。窓がある場合は、結露に気をつけてください。窓や壁をこまめに拭き、水分がマットレスに移らないよう心掛けましょう。

(5)寝室を整理整頓する

寝室内に衣類や箱など生活用品が多すぎると、通気性が悪くなってカビが生える原因になります。不要なものを処分すると、掃除もしやすくなり、カビの予防につながります」(穂苅さん)

毎日使っているマットレスにカビが発生しているかどうかは、なかなか気づかないものです。梅雨の期間を快適に過ごすためにも、早急にチェックしてみましょう。
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